
Grok Buildをローカルモデルで使う方法
config.tomlでGrok BuildをOllamaやOpenAI互換エンドポイントに接続し、リクエストがローカルに留まるか確認する方法を解説します。
Grok Buildは、自分で管理する推論エンドポイントに接続できるようになりました。コード、プロンプト、モデル費用を自分でコントロールしたい開発者にとって、オープンソース公開の重要なポイントです。
ただし、パソコンでGrok Build CLIを動かすことと、モデル推論をローカルで動かすことは同じではありません。xAIが公開したのはcoding agent harnessとターミナルUIであり、Grok 4.5のモデル重みではありません。
結論: ~/.grok/config.tomlにカスタムモデルを追加し、base_urlをローカルのOpenAI互換サーバーに向け、Grok Buildでそのモデルを選択します。最後にローカルサーバーのログでリクエストを確認してください。公式例としてはOllamaが最も分かりやすい入口です。
「Grok Build ローカル推論」とは
次の3つを分けて考える必要があります。
- Grok Buildはagent harnessです。コンテキストを読み、ツールを呼び出し、ファイルを編集し、ターミナルUIを表示します。
- 推論エンドポイントはモデルリクエストを受け取ります。xAI、別のクラウド、または
localhost上のサーバーです。 - モデル重みが回答を生成します。Ollama、LM Studio、vLLMなら、自分で管理するハードウェア上で動かせます。
ローカル推論とは、2と3が自分の端末またはプライベートネットワークに残ることです。CLIをインストールしただけでは、リクエストがローカルになるとは限りません。

xAIが公開したもの、公開していないもの
公式発表によると、公開内容にはagent loop、ツール、ターミナルUI、skills、plugins、hooks、MCP servers、subagentsなどの拡張システムが含まれます。GitHubリポジトリにはCLI/TUIとagent runtimeのRustソースがあります。
これにより、コンテキストの組み立て方やツール呼び出しを調べられます。また、カスタムのローカルモデルエンドポイントも接続できます。
一方、ダウンロード可能なGrok 4.5は提供されていません。ここで使うローカルモデルは、Ollamaなどが提供する別のモデルです。
必要なもの
- macOS、Linux、またはWindows
- インストール済みのGrok Build
- OllamaまたはOpenAI互換サーバー
- RAM/VRAMに収まるモデル
- 変更を簡単に戻せるテスト用リポジトリ
ローカルモデルのコーディング性能は大きく異なります。通常のチャットには答えられても、agentが要求する構造化ツール呼び出しに失敗することがあります。最初は1ファイルを読むだけの小さな課題で試しましょう。
Grok Buildをインストールする
macOS、Linux、Git Bash:
curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash
grok --versionWindows PowerShell:
irm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex
grok --version3つのプラットフォームにはビルド済みバイナリがあります。ソースからのビルドはmacOSとLinuxが対象で、Windowsはbest effortです。
~/.grok/config.tomlを理解する
カスタムモデルは[model.*]セクションに置きます。公式ガイドはOpenAI Chat Completions、OpenAI Responses、Anthropic Messagesをサポートしています。
[model.local-coder]
model = "your-model-id"
base_url = "http://localhost:8080/v1"
name = "Local Coder"
api_backend = "chat_completions"
context_window = 32768
[models]
default = "local-coder"model:サーバーへ送る正確なモデルIDbase_url:ローカルまたは自前APIのルートname:モデル選択画面に表示する名前api_backend:リクエストプロトコル。既定はChat Completionscontext_window:セッションを圧縮する判断に使うコンテキスト長
context_windowはモデルの実際の上限に合わせます。大きな数字を書いても、モデルのコンテキストが増えるわけではありません。
Ollamaに接続する
公式カスタムモデルガイドではCodeLlamaを例にしています。まずOllamaを起動してモデルを取得します。
ollama serve
ollama pull codellama~/.grok/config.tomlに追加します。
[model.ollama-codellama]
model = "codellama"
base_url = "http://localhost:11434/v1"
name = "CodeLlama (Ollama)"重要なのは/v1です。Grok BuildはOllamaのnative generate APIではなく、OpenAI互換APIを使います。
grok modelsでカスタムエントリを確認し、次のようにモデルを指定できます。
grok -p "Summarize this repository without changing files" -m ollama-codellamaTUIでは/model ollama-codellamaまたは/mを使います。スクロール領域にフォーカスがある場合はCtrl+Mでも選択できます。
LM StudioとvLLM
Grok Buildは汎用のOpenAI互換サーバーに対応するため、LM StudioとvLLMも候補になります。ただし、OpenAI互換だからといってagent機能がすべて動くとは限りません。
導入前に次を確認します。
/v1/chat/completionsまたは/v1/responsesを提供するか。/v1/modelsに出る正確なモデルID。- ストリーミングが最後まで完了するか。
- 通常のチャットだけでなく構造化ツール呼び出し。
- 実際のコンテキスト長と控えめなcompletion上限。
- サーバーログにフィールドやテンプレートのエラーがないか。
[model.local-openai]
model = "model-id-from-your-server"
base_url = "http://localhost:1234/v1"
name = "Local OpenAI-Compatible Model"
api_backend = "chat_completions"
context_window = 32768LM Studioは1234、vLLMは8000がよく使われます。実際のポートを優先してください。
推論が本当にローカルか確認する
回答が返っただけでは証明になりません。
- 選択中のモデルがカスタムエントリで、
grok-buildではないことを確認する。 base_urlがlocalhost、127.0.0.1、または管理下のプライベートホストであることを確認する。- 小さなプロンプトを送り、Ollama、LM Studio、vLLMのログを同時に見る。
- 期待した時刻とモデルIDのリクエストが現れることを確認する。
- 可能なら一時的にパブリックネットワークを切り、読み取り専用の安全なプロンプトを再実行する。

ローカルモデルのリクエストと、アプリ全体が完全オフラインであることは別です。認証、リモート取得、コードインデックス、MCPなどは通信する可能性があります。
プライバシー:コード、プロンプト、ログ、テレメトリ
ローカル推論は、モデルプロンプトをクラウド推論サービスへ送らないという大きな露出を減らします。しかし、すべてのファイルやツールが安全になるわけではありません。
公式設定ガイドと、インストールしたバージョンのソースを確認してください。
- テレメトリ設定
- リモート取得とコードインデックス
- MCPサーバーとプラグイン
- shellコマンドの承認
.gitignoreをツールが尊重するか.env、SSH設定、Git履歴の秘密情報
API keyをコミット済みの設定に直接書かないでください。ローカルサーバーが認証不要なら、偽のsecretを追加せずkeyを省略します。
よくあるエラー
Connection refused
サーバーが起動していない、ポートが違う、またはコンテナ/WSLの境界でlocalhostが別環境を指しています。Grok Buildと同じ環境から/v1/modelsを確認してください。
Model not found
modelはサーバーのモデルIDと完全一致する必要があります。表示名とは限りません。
ツール呼び出しに失敗する
モデルやchat templateがGrok Buildの期待する形式に対応していない可能性があります。agent coding向けのモデルで試し、サーバーのraw errorを確認します。
コンテキストまたはタイムアウト
context_windowをモデルの実上限まで下げ、リポジトリやタスクを小さくします。GPUなしでは推論時間も長めに取ります。
ストリーミングが途中で止まる
選択したapi_backendをサーバーが実装しているか確認します。まず同じエンドポイントで通常のチャットを試してください。
ローカルモデルとクラウドcoding agent
| 項目 | Grok Build + ローカルモデル | クラウドcoding agent |
|---|---|---|
| モデルリクエスト | 端末またはプライベート先 | プロバイダーへ送信 |
| 品質 | モデルとハードウェア次第 | 前線モデルを使うことが多い |
| 速度 | ローカル計算資源に依存 | 回線とサービス容量に依存 |
| コスト | ハードウェア、電力、保守 | サブスクまたは従量課金 |
| コンテキスト | ローカルランタイムの制約 | 多くはサービス側で管理 |
| ツール呼び出し | モデルごとに検証が必要 | agent向けに調整済みのことが多い |
| コントロール | 高い | プロバイダー次第 |
最大のモデル性能より、管理性と検証可能性を優先するならローカル推論が向いています。Claude CodeとCodexは管理された前線モデル寄り、OpenCodeはプロバイダーの柔軟性で近い比較対象です。
バージョン履歴
| 日付 | 確認範囲 |
|---|---|
| 2026年7月16日 | xAIの発表、GitHubのインストール手順、カスタムモデルと設定ガイド、Ollama例、API backendを確認。LM StudioとvLLMは互換性の案内であり、この版での実機通過を意味しません。 |
まとめ
Grok Buildのローカル推論とは、オープンソースのagent harnessを別のローカルモデルサーバーへ接続することです。Grok 4.5の重みをダウンロードできるという意味ではありません。
まず公式のOllama設定で始め、カスタムモデルを明示的に選び、ローカルサーバーのログで到達を確認してください。その後、任意のネットワーク機能を監査してから、環境をオフラインまたはプライバシー重視と説明しましょう。
よくある質問
Grok Buildはローカルモデルを使えますか?
はい。~/.grok/config.tomlにカスタムモデルを追加し、Ollamaの例を含むローカルのOpenAI互換エンドポイントへ接続できます。
Grok 4.5をローカルで実行できますか?
Grok Buildのオープンソース公開だけではできません。公開されたのはcoding agent harness、CLI、TUI、ツールと拡張システムで、Grok 4.5の重みは公開されていません。
Grok BuildはOllamaに対応していますか?
対応しています。公式のカスタムモデル例ではhttp://localhost:11434/v1を使います。モデルのコンテキスト長とツール呼び出し能力は別途確認してください。
Grok Buildは完全オフラインですか?
ローカル推論エンドポイントを使えばモデル推論を端末内に留められますが、認証、リモート取得、コードインデックス、MCPなどは通信する可能性があります。監査前に完全オフラインとは呼ばないでください。
Grok Buildはコードをアップロードしますか?
有効なモデルエンドポイントと機能によって変わります。localhostの推論先でも、テレメトリ、リモート取得、コードインデックス、ツール、MCPサーバーを確認する必要があります。
LM StudioやvLLMはGrok Buildで使えますか?
どちらもOpenAI互換APIを提供できますが、ストリーミング、チャットテンプレート、ツール呼び出しが実際に動くかはモデルとサーバー次第です。導入前に検証してください。
コーディングにはどのローカルモデルを選べばよいですか?
コード生成、必要なコンテキスト長、安定したツール呼び出しに対応するモデルを選びます。まず小さなリポジトリと取り消し可能な作業で試してください。
